2000年のあゆの姿を伝える素晴らしいライブ映像。選曲は、最近のあゆのコンサートよりも、バラードの比重が高い構成。心を込めて歌っている姿が感動を呼ぶ。舞台とスクリーン映像を融合させた演出も素晴らしいし、DVDの編集が徹底していて、映像作品としての完成度が極めて高い。2000年第1幕のライブDVDも豪華な演出が見事だったが、第1幕と第2幕の決定的な違いは、第1幕での楽器演奏がハードディスク上に保存された音源であったのに対して、この第2幕では現在のバンドメンバーが舞台で演奏していること。カラオケと生バンドの実演とでは、やはりスリルと楽しさが違う。強力なバンドメンバーを紹介するあゆも、とても嬉しそうだ。今ではすっかりお馴染みになった Trauma の振り付けも第2幕から始まったもので、聴衆に対するレッスンコーナーも収録されている。また、A Song for XX で始まり、Who で終わる曲目構成は、2001年のベストアルバムでも、2003年のコンサート A museum でも再現された。2000年第2幕は、「あゆと仲間たち」による現在のコンサートスタイルを確立した時期の演奏記録と言える。当時のあゆの素直な感情が表れている場面があるのも、ファンには嬉しい。ツアー最終日、アンコールの場面で観客が歌った A Song for XX を受けて、この曲の歌詞への思いを語る姿や、最後の曲 Who で思わず感極まって涙を見せる姿からは、ファンに支えられて歌い続けていくことのできる喜びと、これからもそうあってほしいという祈りが伝わってくる。「がんばれ、あゆ!」と応援したくなる映像だ。